「10月31日は何の日でしょう」と聞くと、大方の人は「ハロウィン」と答えます。スーパーに行ってもコンビニでもハロウィン・グッズが店の入り口にいっぱい並んでいます。保育園でもハロウィンの仮装パーティを盛んにやっています。ハロウィンがこんなに一般的になったのは、この10年ほどだと思いますが、まったく困ったものです。
 なぜ困ったものかというと、ハロウィンは本来、日本の豆まきのように、一年の終わりに(昔ケルト人の暦では10月31日が大晦日)悪魔・悪霊がやってくるので、仮面をつけたり、火をたいて身を守ったことから来ているのですが、どうも今は自分が悪霊や魔女になってしまっているようなのです。

 人間の悪魔性を解き放つようなことを子ども達に植え付けるのは教育上良くないとして、禁止している国もあるようですが、少なくともキリスト教会は、はっきりとその意味を知って、単なる仮装大会のように、商業ベースに乗らされてうかれないようにしたいものです。

 正確に言うと499年前、10月31日にドイツ中部の小さな町で、まだ創立して十数年の名もない小さな大学(今日なら「塾」)の聖書学教授をしていた、ひとりの修道士(ルター)が教会の扉に貼り紙をだしました。通常「95箇条の提題」と言われる公開討論を呼びかける貼り紙です。これをきっかけにその後の世界がまったく変わってしまうという大事件となったのです。宗教改革はキリスト教会内部の事件ではなく、当時のヨーロッパ全体、そしてそれは世界全体のあり方を変えてしまうような出来事となったのです。そもそも宗教改革がなかったら、今のアメリカやヨーロッパ諸国はまったく違った国になっていたでしょうし、 ひいては日本という国の姿もまったく異なったものになっていたでしょう。今年も宗教改革記念日を迎えます。「聖書のみ」「信仰のみ」「全信徒祭司」を掲げたその理念に心を新たにしたいものです。 

宗教改革の土台となった聖書の言葉を読んでみましょう。
      神の義はその福音の中に啓示され、
            信仰に始まり信仰に至らせる。    
                  (ローマ人への手紙1章17節)

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