もうずいぶん前になりますが、我が家に新興宗教の一つであるエホバの証人の方が訪ねてこられて、「聖書にはイエスは神の子と書いているだけで、神だとは書いていないので、イエスは神ではないのです」と教え始められました。それでわたしが、「では人間の子は人間ではない、と言うことになりますね」とこたえると、その方は「そうですね・・・」と言ったきり黙って帰っていかれました。
もちろんヨハネによる福音書には、復活されたイエス・キリストに対して、弟子のトマスが「我が主よ、わが神よ」と言っているところがありますから、その方は自分で聖書を読んでいなかったのでしょう。 いずれにしても自分の目と,自分の頭で聖書を読んでみることが大切です。多くの人が「聖書に関する本」を読んで、わかったつもりで批判をしたり、こんなことは信じられないと言います。たとえ一読したとしても、おそらく聖書を初めて読んで、その内容が分かる人はいないと思います。
小説のように一つのまとまった本ではなく66の書物の集合体であり、わたしたちとはまったく時代も社会の状況も習慣も異なる2千年、3千年前の中東の出来事が記されているのですから、すぐに理解できなくてもしかたがありません。 しかし、それでも自分で聖書にむかって、読み進むうちに捉えられて主イエスさまを信じるに至る人もいますから不思議な力を持つ書物です。その不思議な力を聖書自身がこのように言っています。
聖書は、すべて神の霊感を受けて書かれたものであって、
人を教え、戒め、正しくし、義に導くのに有益である。
(テモテ第二の手紙3章16節)
ご自分で聖書を読まれると分かると思いますが、そのほとんどは倫理道徳や天国についてではなく、人間の歴史であり主イエスと弟子たちの出来事です。人生の生き方を教える教訓的なものは、たしかにあることはあるのですが、ほんの一部に過ぎません。聖書は何か自分にとって役に立つことを学ぶ書物ではなく、歴史上に実際に生きた人々の姿を通して自分自身の姿を見せられ、あるいは自分自身について考えさせられる書物と言えるでしょう。是非自分で手にとって読み始めてください。教会はその理解のためにお手伝いをしています。
あなたも聖書の言葉に聴く人生をはじめませんか。教会の電話番号は03-3642-4005です。教会では無料の聖書を用意しています。あなたもぜひ一度お越しください。木場深川教会では毎週、日曜、朝10時30分から礼拝のときをもっています。どなたでも参加できます。心からお待ちしています。