今年もクリスマスのシーズンがやってきました。教会の暦では、11月30日に一番近い日曜日から12月24日までを「アドベント」と呼んで、クリスマスを待ち望む期間を過ごします。日本語では「待降節」(たいこうせつ)と言っていますが、この「アドベント」という言葉を聞いて、似た言葉を思い起こさないでしょうか。冒険を意味する「アドベンチャー」という言葉です。アルファベットで書くとすぐ分かるのですが、この二つの言葉は同じ語源、というよりもまさに同じ言葉です。
前にアドベントを「クリスマスを待ち望む期間」と言いましたが、実はアドベントには「待つ」という意味はありません。本来の意味は「到来」ということです。つまり「アドベンチャー」というのは「新しい体験がやってくる」、次々と何かが起こるという、わくわくするようなことなのです。
そう考えてみると、このアドベントの過ごし方、心構えというものが変わってくるのではないでしょうか。新約聖書のヨハネによる福音書にはクリスマスのことを、「すべての人を照らすまことの光があって、世に来た」(1章9節)と言っています。この世は闇(やみ)で、そこに全ての人を照らす本当の光がやってくるのがクリスマスだと言っているのです。暗闇にうごめいているような人間社会に、消えることのない、真実な光がやってきて全ての人を明るく照らす驚くべき出来事が起こる。これは一人ひとりにとって、新しい人生が始まるアドベンチャー「冒険」だというのです。
同じヨハネによる福音書にはこのような言葉もあります。「光は闇の中に輝いている。そして、やみはこれに勝たなかった」(1章5節)。闇に飲み込まれてしまうような光ではないというのです。何よりも一人ひとりの心の闇に、キリストの光が差し込んで、心を明るく照らされるクリスマスとなりますように。そしてこの光は「神の愛」です。神さまは独り子イエス・キリストを十字架につけてあなたの身代わりにしてしまうほどにあなたを愛しているのです。そのことが分かった瞬間、わたしたちの暗い心に明るい光が差し込んで来るのです。今年のクリスマス、このアドベンチャーを経験しませんか。
木場深川教会では、あなたの来会をお待ちしています。
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