ニュースでブラジルのカーニバルの事が報じられていました。このカーニバルのために何ヶ月も準備して多くのお金もつぎ込むとともに、多くの観光客も世界中から訪れる、ブラジルを代表する一大イベントです。しかし今年は蚊を媒介にした「ジカ熱」の」大流行で、中止をする町もあるようです。
ところでこの「カーニバル」がキリスト教の大切な教会暦に関係していることをご存じでしょうか。言葉の意味から言うと「肉を取り除く」ということのようなのですが、ではなぜ肉を取り除くのかということが、実はこの季節に関係しています。今年2016年は2月9日(火)がカーニバルの最後の日になります。始まりの日は地域によって違うようですが、カーニバルの終わる日は皆同じです。それは翌日、今年なら2月10日(水)が受難節(レント)あるいは四旬節と呼ばれるキリスト教会にとってとても大切な時を迎えるからです。
キリスト教はイエス・キリストが十字架に架けられて金曜日に死に、三日後の日曜日の朝に復活されたことに始まると言ってもよいと思います。このことから世界中の教会が、日曜日の朝に礼拝をもっているのです。そして復活祭の前日までの46日を受難節(レント)と呼んで、イエス・キリストの受難を偲んで断食したり、悔い改めの祈りを深める大切な期間として守ってきました。
つまり受難節が始まると、おいしいものをたらふく食べたり、お酒を飲んで騒いだり贅沢をすることが出来ないので、その直前にお祭り騒ぎをするという、あまり信仰的でない習慣です。主にカトリックの国々に今も残っているお祭りです。私たちプロテスタントの教会では、受難節を「嫌々迎える我慢しなければならない期間」としてではなく、聖書に親しみ、イエス・キリストを偲んで祈りつつ復活祭を迎える、意義深い期間として静かに過ごします。
聖書の言葉を読んでみましょう。
主(イエス)は、わたしたちのために命を捨てて下さった。
それによって、わたしたちは愛ということを知った。
ヨハネの第一の手紙3章16節
罪のない神の御子が、罪人の、この私のために命を十字架の上に捨てて下さった、ここに神の愛が明らかになっているというのです。そしてこのことを知って、初めて本当の「愛」を知ることになる、と言っているのです。
木場深川教会では、あなたの来会をお待ちしています。
日曜日午前10時30分からの礼拝にはどなたでも出席することが出来ます。