先日、テレビのニュースを見ていたら「重力波」を初めて捉えることに成功したと大きく報じられていました。それはアメリカの重力波観測装置「LIGOライゴ」だそうですが、日本の観測装置KAGRA「カグラ」という観測装置も来年には稼働するそうですが、少し前を越されました。
 しかし、多くの方が感じたのは「重力波を観測した」ということよりも、重力波というものが存在するということを100年前に理論的に予言したアルベルト・アインシュタインのすごさの方だったのではないでしょうか。アインシュタインといえば、物質とエネルギーの関係を見事と言うほかない簡単な式で表したことで有名ですが、これは原子爆弾や原子力発電の可能性を理論的に示したもので、二十世紀最大の発見でした。その他にもとても重要な発見をいくつもして、また理論的に予言したことも、その後次々と証明されて天才と呼ばれる代表的な科学者でした。
 しかし、その偉大なアインシュタインの業績も、この世界に何か新しい法則をもたらしたわけではありません。今回の「重力波」なるものも、アインシュタインが生み出したものではなく、すでに存在していたものを見つけたということです。この世の中には科学技術についての大きな誤解があって、それは科学が進めば人間は何でもできるようになる、と思ってしまう人がいるということです。だれひとり物理法則を作り出した人はいませんし、これからもないことでしょう。この世界がまったく無秩序で、でたらめに動いているのではなく、定められた法則によって動いているというこの事実、わたしたち人間は一生懸命に、すでに定められている法則を見つけようと努力を重ねているのです。
 神が創造者であるということは、物質的なことだけではなく、それがどのように動き、関連し合っているのかというところまで及んでいるのです。それを思えば、私たち人間のいかに小さな存在であるか、またいかに神さまから与えられた恵みの中で、まだ十分にそれが分かっていないかを思わせられるのです。
 聖書の言葉を見てみましょう。
  「わたしは、あなたの指のわざなる天を見、あなたが設けられた月と星とを見て思います。人は何者なので、これをみ心に留められるのですか、人の子は何者なので、これを顧みられるのですか。」詩篇8:3-4
 
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